「いつか会えたら…」を編集するに当たって俺の脳内で構成したイメージなどを
ちょっと書いてみます。
ただ、コレはあくまでも「戦国無双2」での市に基づくもので
「功名が辻」での市とか、ヤンマガの「センゴク」で
ゴツイ長政と動物のように何かしてる市とは別人です。
その辺をごっちゃにしないようお願いします。
あと今回、ぶっちゃけ自分でも書いててちょっとキモイです。
長いし。
市シナリオが嫌いな人はスルー推奨です。
3/28ちょっと書き足りなかったことなどを追加しました。
戦国時代、女性の立場は非常に低いものでした。
それはよっぽど有名な逸話のある女性でもない限り
文献にちゃんとした名前すら残っていなかったりすることでもわかるかと思います。
その中でも武家の女性の立場というのは、
生まれながらにして政略の道具であったりと
極めて自由意志のない生活を強いられるものだったと思われます。
今回の市の立場も同様で、言わば「織田家の人形」だったのだろう、と。
政略の道具として育てられて、同盟の為の道具として浅井家に嫁いで、
その中で自分の意見を持たずに「人形のアイデンティティ」を保つ為に
繰り返していたのが「詮無きこと(仕方のないこと)」だったのではないかと。
「織田のために、織田のために」で動いているだけの人形だったから
「小豆袋」のようなエピソードもあるんでしょうし。
長政に「織田に帰れ」って言われて素直に帰ったのも
自分が「同盟を維持する為の道具」としての価値がなくなったから
それこそ「詮無きこと」だったんだろうし。
そして、織田家の人形として小谷攻めに参加したことも「詮無きこと」
まるで自由意志のない人形です。
その市に対して長政は「愛」を貫きます。
ここで長政シナリオの市を見てみましょう。
兄である信長に敵対することになった長政に対して
実に献身的にその愛に応える様子が描かれます。
でもちょっと待ってください。
この市はあくまでも
長政の妄想です。
長政が「こんなヨメだったらいいなぁ。」と思い描いた胡蝶の夢に過ぎません。
実際の市は長政が「帰れ」と言ったらためらいながらも帰りましたからね。
なんでしょうか、もうこの辺で哀しくなってきました。
最終話でやっと夢から醒めた長政はとりあえず朝倉への義を果たし、
あっさりと織田に寝返ります。
それも全て市への「愛」のために。
その結果こんな壮絶なレ○プが行なわれたりもしますが
二人の愛のためには些細な犠牲に過ぎません。
そして迎えたエンディングでは、二人仲良く抱き合って終わります。
が、よく見てください。
スレでもよく言われていますが、
妙に市の目が怖いんです。
長政には可哀想ですが、こっちの市が本物なんですね。
そう考えてみると、市の中では
織田との同盟を守らせること>長政への愛
なんだろうな、という図式が見えてきます。
長政……… ・゚・(つД`)・゚・
さて、史実に沿った市のシナリオでは最終話の小谷城攻めで
「愛している」と名乗った長政を
市は容赦なく剣玉で殴殺します。
恐らく日本史上に残る猟奇的な夫婦間殺人ですが。
ちなみに俺がプレイしたときの市は、長政を○無双で殺した瞬間レベルが上がり、
勝ち名乗りの画面に移るまで元ダンナを殴打し続けてました。
それはともかく。
織田の将として長政を討ち取った市は、戦いの後にかつてない感情に襲われます。
織田家の「道具」としての、「人形」としての自分にはなかった深い悲しみ。
それが「どうしてこんなに辛いの?」と言うセリフとなったのでしょう。
そして甦る長政との記憶。
長政は政略抜きで自分をちゃんと愛してくれていたってことに
このとき気が付いたんでしょうね。
「いつか会えたら…」では以上のような脳内設定を踏まえて、
お市シナリオのムービーで長政シナリオのムービーを挟み込んでみました。
もしかしたらこんな道に進めたかもしれない二人
もしもまたいつか会えたら…
これが、あの動画に込めてみたテーマです。
この辺を踏まえて、もう一度お市や長政シナリオをプレイしてみると
ちょっとはこの二人が好きになるかもしれません。
ちなみに、お市が自分の意思の無い人形だという前提でお市外伝をプレイしてみると、
お市が徐々に芽生えていく自我にうろたえる様子が見れます。
同じように同盟のために織田家に嫁いで来たはずなのに
あまりにも自由すぎる濃姫の生きざまと比較すると
外伝がより楽しめると思います。
長文でしたが読んでくれた人ありがとう。
動画の公開は終了しましたが、
戦国無双2をより楽しむ為の手助けになれば幸いです。